レビュータイトル…そんなの当たり前だろ！と、思うかもしれません。しかし、この漫画の場合は、本当にこの通りなのです。すなわち「普通に面白い」という評価を下される作品ではないと思います。好きな人はとことん好きで笑いまくって、嫌いな人は、何が面白いのこれ？という両極端な評価が下される作品だと思います。私はどちらなのかは評価を見ればわかって頂けると思いますが一言言うのであれば、よくぞこの漫画をジャンプで連載した！と言わんばかりの痛快な作品。下ネタを覚えだしたばかりの思春期の中学生のような言動ばかりする塩田・奈良の両名は、数ある少年漫画の中でも最低にゲスな主人公であることは間違いないでしょう。ネタは下ネタか楽屋落ちネタか時事ネタかパクリネタのいずれか。今見れば、時代を感じさせるところも随所にありますね。今はKindleという文明の利器で無料で見れるそうですが、それであれば四の五の言わずに、とりあえず一話を読め！と声を大にしていいたいと思います。その結果、爆笑できたなら全て読め！といいますし、つまらないと思ったら一話限りで、読むのを打ち切るのが良いでしょう。一話がつまらなければ、どうせその後の展開も面白くもなんとも思いませんから。数ある漫画作品。その中にはこれだけ突き抜けた作品があってもいいじゃない。と、思わせてくれるような作品。読者の顔色を伺わず、ただ自分の表現したいことを木多康昭がジャンプという王道少年誌で描いた邪道の極地にあるこの作品は、個人的にはギャグ漫画史の1ページに刻まれるような傑作の一つだと信じて止みません。

2023/06/06

「君の名は。」がとても好きで今回も期待いっぱいで視聴しました。先に見た家族の言で「前作ほどじゃない。」と聞いていましたし、このレビューにも同じような感想が寄せられていましたが、私は大満足でした。前作もそうでしたが、絵の美しさ、特に空や街の俯瞰の美しさ、音楽（歌）の入り方、伏線の回収の仕方などお見事でした。人によっては”あざとい”演出に映るんだろうな、なんていらん心配がよぎりましたが、私には、まるでツボを心得たマッサージを受けている心地で、至極気持ちよかったです。悲劇的展開からハッピーエンドへの切り返しも安心感があって後味良いです。今後も新海作品は「安全パイ」として見続けたいと思います。

2023/06/06

芸能界には詳しくないから何故炎上したとかは未だにわかってないけど、公開当時映画館に見に行った。当時の感想は「映画なんてこんなものではないだろうか」だった。アマゾンのレビューでは「内容が薄い」だの「長編広告」だの散々な言われようだけど、今時映画に限らずアニメもドラマもそんなもんばかりだし、これより薄くて支離滅裂な作品なんて珍しくもない。内容は絵本というよりかは道徳の教科書のようだった。社会風刺のようでもあったし、実はそこまで考えられてもないふわふわしたものなのかもしれない。ジブリ映画を見てるようでもあったし、知育アニメを見てるようでもあった。こういう映画は考察だのを忘れた頃に漁るのが好きなのだが、この作品はそれ以上に作者叩きが多く気が滅入った。内容が評判ほどひどくないだけにそこが非常に残念。嫌いなら黙って忘れろ、そもそも見るなって思う。ツンデレかよ。

2023/06/05

3巻でやめておくつもりが、最新刊（6巻）まで一気に読んでしまった・・・面白いです。敵（？）の正体がよくわからない分、のめり込んでしまいます。ただ、ラブコメものはあまり必要ない気がするなぁ。（笑）特にヨウコと社長のは無理がある気がする。。。

2023/06/03

この作品で素晴らしいのは緻密な世界観。特に宗教と歴史。そしてその設定を全キャラクターが土台に持っている上で、自身の民族の歴史、思想に基づいた行動や相手の価値観に寄り添ったセリフが言える事です。設定の共通認識が根底にある点がキモで、一から十まで言葉で読者に説明しない。だけど言動の節々に気づかいや皮肉、侮蔑、好意など様々な面を見せてくれて、どのキャラも別世界に生きているような錯覚ができます。中でも本巻ではシオとオウガの夜の会話が一番好きでした。オウガに驚きつつも「寒い？」とクリーク族ならなぜこの状態なのかを考えて出るセリフ。シオの葛藤にホピ族ではないオウガが慎重に答える描写。相手の民族や宗教観を傷付けずに、どう立ち回るか。そして民族ではなく、キャラ個人同士に関係性の進展が見れる描写もあり、本当に丁寧に考えて1コマずつ作られてるんだなと感じられる作品だと思います。

2023/05/31

ネタ的には古典です。それを近年の「WEB漫画方式」で映像化しています。その点は良かったですね。ただ、中だるみをしています。構成・脚本的に綺麗に纏めようとした結果、逆に悪い意味で水の様に透明色かつ味気ない作品になってしまっています。これが、中だるみの原因にもなっていますね。ホラーなのですから、ここまで綺麗にする必要はありません。まぁ、このさじ加減が難しいのですがね。評価は、厳しめの普通です。逆に、厳しめでも及第点はある、と言う事です。こういう作品が多々作られ続けることこそ、韓国映画界の力を感じます。日本映画界は、70-80年代の角川映画を最後に右肩下がりですからねぇ(おっさん)以上

2023/05/27

後書きにもありましたが、漫画版の化物語が5年の連載に幕を閉じました。5年の長きに亘り週刊でありながら、妥協を許さない緻密な画とそれを最高に活かすシナリオを提供して下さった大暮維人先生には感謝しかありません。今巻は、未だに続く原作の中の化物語という一部分の終幕であるため、どういった内容にするか読むまでは不安でしたが、アニメ各回の終わりにあった各キャラの後日談（原作未読なので、小説版で後日談があるのか知りませんが）をまとめた進行になっており、オムニバスの様な短編でありながら各話かなり掘り下げているなぁと、改めて大暮先生の手腕に感動しました。それにしても、どうして阿良々木君を取り巻く女子は年齢以上に痴女の様なエロさがあるのでしょうか？（この辺りは大暮先生のキャラ設定の賜物なのでしょうが、今巻のほぼ全話でパンチラ当たり前は最高の読者サービスです）今までの神原の全てを覆して彼女がまともに見える程、後日談の女子は皆かっ飛んでいます。特にファイヤーシスターズは、どうしようもありません。戦場ケ原女史が懸念していた、弩ブラコンを体現した火憐ちゃんは勿論ですが、月日ちゃん（阿良々木家の子供の名前が、皆カレンダー絡みと初めて気付きました）のレディース総長真っ青の弩Sキャラには、ドン引きを一周回って崇拝の念すら覚えました（兄姉を拘束しての歯ブラシはまずいでしょう）。ただ、この回の見せ場はおそらく少年誌では過去最長となる歯磨きシーンと思っており、天才領域の大暮先生の英霊級の技術を見せつけられた気がします。千石ちゃんの後日談では、前半のロリエロ暴走一直線から、後半の囮物語・なでこメドゥーサに繋がる千石の暗部のギャップを、淡々と彼女に語らせる自然な流れも英霊級と思います。忍野扇のミステリアスさは、黒瞳しかない目の描き方だけでアニメを凌駕しています。この巻で暦との掛け合いを終わらせるのが心底勿体ない、そんな印象を強烈に植え付けられました。最終話で転落した暦を皆で助けるシーンでは、今までにそれとなく伏線のあった戦場ケ原女史のむっつり変態度を直球で表現しており、羽川女史を御主人様と呼んだり（あの二人の間に何があったのでしょう）、羽川女史にセクハラ夫婦と認定されたり、最早クールビューティのイメージは地に落とされた感じです。始めに述べた化物語という一部分の終幕ゆえ、ひょっとすると俺達の戦いはこれからだ、みたいになるのかと心配していましたが、大暮先生にかかれば杞憂であったと安心しました。思えば大昔に友人から勧められ魔人を呼んだ時から大暮先生の非現実的な画に魅了されて、化物語という怪異抜きでは成り立たない作品で、ややもすると流されてしまいかねない怪異の姿・立ち振る舞いを全巻を通じて登場人物以上に描き切った大暮先生には、最高の感謝しか思い浮かびません。本当に素晴らしい作品をありがとうございました。

2023/05/27

発売日入手最高です

2023/05/26

週刊で追うと展開が遅く感じるが単行本でよむとなるほどらちょうどいい。

2023/05/24